開運

　皆様の幸福に少しでも貢献するための最初の一冊として『開運』を選びました。開運の実践はボクシングのジャブのようなものです。山の中に二十年間こもって鍛錬を重ねればいつかは最高のジャブを身に付けられるかもしれません。しかし、人生はそれには短すぎますよね。最高の技術を教わってから練習をすればより早く最高のジャブが打てるようになるのではないでしょうか。開運もそれと同じです。正しい努力の方向性さえ理解できれば、開運は誰にでもできることなのです。開運には真の開運と偽の開運があります。
昔からよくある手で、姓名鑑定で「あなたの名前は大変よろしくない。このままでは開運しないから、この印鑑を買いなさい」という印鑑商法は聞いたことがあるのではないでしょうか。運勢は自分の運命が表にあらわれたもので、それは日付や名前や方角などに左右されるものでもなければ、ましてやお金で買ったモノでどうこうできるものであるはずがありません。まず私は、皆さんに「運命」というものを理解していただきたいのです。運命は古くからある易の思想であり、それをモノを売りつけるに使ってほしくないというのが私の正直な気持ちです。
　本来運命は私たちの精神、こころと同一のものです。こころを清らかな方向に改めていくことにより、真に開運し、人生はより良いものへと作り変えることができます。これがあなたにとってその第一歩、きっかけの一冊になればこれほど私にとって嬉しいことはありません。
（書籍より一部抜粋）